裏切り
私のお母さんにも
翼さんのお父さんにも
挨拶は済ませた。
哲也叔父さんも
私と翼さんが一緒になることを
大喜びだった。
翼さんのお父さんが
庭を綺麗にしたいと思って
いると優さんのメモに書いてあった。
私は、図案を二、三、作成してから
母にもみてもらい
お義父さんに提案したら
お義父さんは喜んでくれて
それからは、色々二人で話して
最終的に内容を決めた。
私とお義父さんが
あーでもない
こーでもない
と、話してる姿を見て
翼さんは、嬉しそうにしていた。
私と翼さんは、週末に籍をいれて
日曜日に、家族で写真を撮った。
私は、真っ白なウエディングドレス
翼さんは、紺の燕尾服
母は、着物
翼さんのお父さんと
哲也叔父さんはスーツ姿で
みんなで写真を撮ったり
私と翼さんの二人で撮ったり
お母さんとお義父さんが
二人で撮ったり····
お母さんがお義父さんの
ネクタイを直して
お義父さんは、照れていたり
賑やかな写真撮影となった。
出来たがった写真は、
イギリスのローズとルカにも
送る事に。
二人から、催促もあり。
落ち着いたら、翼とイギリスにも
行こうと。
翼が、ローズとルカに
挨拶がしたいと言ってくれた。
楽しみだなぁ·····
大典の時には···
こんな風に穏やかで幸せだと
感じなかった。
梓の時には·····
こんなに嬉しくて幸せだと
感じなかった。
今日は、哲也叔父さんから
ホテルのスィートルームを
お祝いで頂いたから
二人でお泊まりする。
お母さんとお義父さんは
哲也叔父さんが送り
一緒に食事をするみたいだ。
ホテルの部屋は
凄く綺麗で
お義父さんとお母さんから
花束やワインがプレゼントされていた。
私が花束を抱えていると
翼が後ろからそっと抱き締めてくれた。
「千亜季。
俺と一緒になってくれて
ありがとう。
二人でいつまでも幸せになろうな。」
と、言ってくれて
私は、涙が溢れて
上手く返事が出来なかった。
そんな私を反転させて
涙を唇と吸いとってくれて
「愛してる。
こんなに人を好きになるて
俺、思ってもいなかった。」
「···わた··しも····愛して···る····っ」
と、言うと
ギュッと抱き締めてくれた。
ワインで乾杯してから
お風呂にはいる。
私が上がると入り口で
待っていた翼が
私を抱き上げて
「きゃっ!!」
「落とさないし、我慢できない。」
と、寝室に運び
大きなベッドへ
静かに下ろした。