裏切り
翼と入籍してから
少しして、哲也叔父さんから
夏海の事で話があった。
翼も一緒に聞いてくれた。
本来なら、もう知らなくてよいと
思っていたが·······
夏海は、大典に見きりをつけて
実家に帰ったてお母さんを
頼りにお腹の赤ちゃんを育てるそうだ。
お腹に赤ちゃんが出来て
どんなに不安だったろうか?
どんな気持ちで大典を待ち
閉店まで来なかった大典の事を
どんな風に考えたのだろうか?
私は、叔父さんに
夏海からの慰謝料は
返して欲しいとお願いした。
初めから貰うつもりはなかったのだから。
翼は、千亜季の思うように
すれば良いと言ってくれた。
少しして、叔父さんから
夏海が良い方と巡りあって
入籍をしたらしいと
聞いて、心から良かった
と、思った。
そして、夏海から
「あれは、私を立ち直らせて
くれた授業料だと思っている。
だから、私をそうやって救ってくれた
千亜季に使って欲しい。」とさ。
それに彼女は、
千亜季に友達と思っていないと
千亜季を傷つけたことをずっと
詫びていた。
「本当は、きれいな千亜季が
羨ましかっただけだと。」
と、言ってたぞ
と叔父から聞いて
涙が溢れた。
翼は、そんな私の涙を拭いてくれて
「また、いつか夏海さんに
会いに行こうな。」
と、言ってくれた。
あれから、夏海とは
LINEしたり、電話したりしている。
思わぬ、翼の元嫁の今の旦那様と
あったが、優しくてお医者様で
良かった、と翼と話した。
私達が帰省しても
お義父さんは、母の家から
帰らずに、母とガーデニングを
楽しんだり、二人で温泉に
行ったりして仲良しだ。
お互いに独り身が長かったから
上手く行けば良いねと
翼と話してる。
結翔が二つになって
夏海と都内で合うことになった。
夏海は、前の職場に出張に来て
旦那さんが奏多君を連れて迎えにくる。
夏海の旦那さんは、
最初の結婚時に高熱をだして
子供が出来なくなり
奥様と離婚したと夏海が言っていた。
そんな自分が夏海に求婚してよいのか
悩んだらしいが
夏海を諦めきれなくて
求婚したらしい。
だが、夏海より先に奏多君が
ご主人に懐いてしまったと
笑っていたが
すごく幸せそうだった。