裏切り
22章・・
辻君
俺は·····ちょい役の辻です。
俺は、市役所に入所したときから
佳山先輩に憧れていた。
誰にでも優しくて
イケメンで
綺麗な奥さんもいて
そんな先輩がおかしくなり
心配していたら
離婚届の証人欄に記入して貰えないかと
言われて、なぜ?と理由を聞いて
ひどくショックを受けてしまったが
へこんでしまっている
先輩を無下にはできなかった。
俺は、先輩の優しさや仕事も
できるところが好きだから
元の先輩に戻って欲しかった。
そんな時に
先輩の噂と左遷とみられる異動があり
先輩は、倉庫室に行ってしまった
俺は、何度か先輩に声を
かけたが·····
先輩から
「辻、俺に構うな。
お前にも良くないから。」
と、言われた。
先輩······っ·····
いつか、きっとまた
一緒に仕事しましょうね
と、思いながら過ごす日々······
あれから数年
先輩は、自ら 退職届を提出して
市役所を辞めて行った。
今日は、俺の結婚式だ。
「あっ、先輩!!!!」
「おう、辻。おめでとう。」
「いえ。
先輩わざわざありがとうございます。」
「辻、あの頃は、ありがとうな。
お前がいたから、いてくれたから
俺、がんばれたんだ。
本当、お前には感謝してる。」
「先輩、俺の好きだった
先輩の顔になってます。」
「ばっ、バカ、気持ち悪い」
「あははっ、あっ、先輩
俺の嫁さんに、合ってくださいよ。」
「ああ、ご挨拶させてもらうよ。
辻をくれぐれも宜しくお願い致します
とな。」
俺と先輩は、二人で笑い合いながら
待合室へと歩いて行った。
辻君のその後でした。