渇愛の姫


「本当は明日が命日だけど、俺は梓を奪った男だ。当たり前に向こうの両親には憎まれてるし、明日は行けないから今日行ってきた。」


そして“まぁ、それは関係ないけど”と結雅は付け足し話を続けた。



「俺の今の幸せは…「待って!」


…ダメだ。


「それ以上は言わないで。お願い。」


私も鈍感じゃない。
綺麗ではないけれど、恋愛も沢山してきたつもり。


だからわかる。結雅の次の言葉。




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