渇愛の姫


「今日はありがとう。」


“君は息をするように嘘をつくね。”


「ううん。よかったね、和解できて。」



──そう、私は嘘つき。


本当の私すらわからないくらいに、嘘で固められた私。






だから───








「…バイバイ、結雅。」






貴方を愛するという気持ちも、また嘘で隠し通すの。









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