渇愛の姫


「けど──僕以外の男と口きいちゃヤダよ?」


それは絶望に近い、死刑宣告のような言葉。

今まで何度も助けて貰って、大好きな人達と同じ空間にいるのに口をきいてはいけない。


そういうことを平気で言えるこの男は本当に人間なのか、いつも疑問に思う。



「そ・の・ま・え・に〜」


楽しげに笑いながら男は近づいてきて、耳元で囁いた。











“他の男に穢された身体は綺麗に洗ってきてね?”









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