渇愛の姫
結雅side
声が、聞こえた。
「────結雅…っ!」
最初はどことなく梓に似てたから。
興味本位で傍に置いていた。
でも次第にその興味本位はなくなった。
…俺が結愛を愛した時から。
「ゆ、あ…?」
白いワンピースを着ていた結愛の腹部が赤く染まっている。
フラッシュバックする音声と、崩れていく結愛が交互に流れていく。
「結愛ちゃん!!」
近づこうとする蒼空達に、当たりはしないが降ってくる銃弾。