渇愛の姫


「おっはよ〜結愛ちゃん!」

玲緒のうるさいくらいに元気な挨拶で目が覚めると、朝になっていた。

昨日は強く抱きしめられてからの記憶がない。


…まさかあのまま寝たとか?
だとしたら結雅にすごい迷惑かけたんじゃないかな。



「結愛、朝ご飯。食べれるだけ食べて」

「ありがとう、新」

新は料理が上手い。
この前食べたお粥も手が込んでいて美味しかった。


「結愛ちゃん、具合はどう?熱は下がったみたいだけど…」

「もう大丈夫だよ。ごめんね心配かけて」
蒼空は面倒みがいい。お兄さんみたい。


「結愛ちゃぁぁん!なんで俺を頼ってくれないのさぁ…」

玲緒…はさっきからなんで横で泣きじゃくってるんだろう。





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