渇愛の姫


時は経て、梓ちゃんと俺達が出会って2ヶ月後。


梓ちゃんと結雅が付き合ったというのは学校にも俺らの世界でも瞬く間に広がった。


そしてその頃梓ちゃんはよく怪我してこの倉庫に来ていた。


「えへへ、今日も転んじゃって…」

最初は梓ちゃんのことだからドジしちゃったのかなってみんな思ってた。


…けど。


「梓ちゃん、どうしたの?!」


雨も降っていない。
こんな時期にプールもあるはずないのに。





「なんで、そんなに濡れて…」








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