渇愛の姫
「ごめんね結愛ちゃん、長くなっ…──」
…やっぱり似てる、な。
「このハンカチ使って?」
「ご、ごめんね…なんか、涙止まらなくて。ありがとう蒼空。」
似てるから結雅は結愛ちゃんをそばに置いてるのか、それとも…──。
「話しづらいこと話させちゃって、思い出させちゃってごめんね。…ちょっと来て?」
そう言って手招きをする結愛ちゃん。
俺達3人を寄せて、何をするのかと思いきや…
「みんな、辛かったよねっ…」
…梓ちゃんも俺ら抱きしめるの好きだったっけな。
なにか辛いことあっても梓ちゃんには隠しきれなくて、黙ってたらこうやって抱きしめられたっけ。