聖☆ドラゴンガール みらくるず
竜「そのつもりだったよ。」
桃「え?」
竜「上の子の名前は、桃花に決めて欲しいと、思ってたんだ。」
桃「竜牙…。ありがとう!じゃあ、お互いが付けた名前、お披露目会で発表しようね☆」
竜「あぁ。分かった。」

竜牙は、1度桃花の部屋から出ていった。その後ろ姿を虹龍が、寂しそうに見守っていた。虹龍は、たまらず竜牙に声を掛けた。

虹「大丈夫か?」

竜「全然…。俺は、両親の顔を知らずに育った。でも、桃花が高2の時、記憶を司る天使から初めての記憶を見せてくれた時俺は、凄く嬉しかった。…でも、2番目の子に子どもの時と同じ事をしようとしてるんだ!俺は…。…ハァ、情けないな…。」

そんな竜牙の胸の内を初めて聞いた虹龍は、竜牙の哀しそうな横顔をしばらく見ていたが、その続きを探す言葉が、見つからなかった。やっと発した言葉は、

虹「そうだな。」この一言だけだった。
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