聖☆ドラゴンガール　みらくるず
竜牙side

とうとう、桃花が子どもを産んでくれた。それも、双子の女の子と来た。嬉しくて、涙が出そうになったのを頑張って堪えた。

　でも、最初に産まれてきた子は、200年に１度、産まれるか産まれないかの確率で、４つの血筋を引く女の子だった。

　特に、生まれつき持っている力がとても強く、横浜煌家で育てる事は難しいと判断した俺は、香港煌家で預かって、1人前に育てて貰うことにしたが、肝心の桃花に伝え忘れてたことに気が付いて、慌てて伝えたが案の定、反対された。

　それは、想定内だったが、独身時代とは、もう違うと言うことを気付かされた。
桃花は、既に母親の顔をしていた。

　そして、1日置いて、自分自身の考えを改めて、もう一度桃花とぶつかってみた。その日は、俺が突然言ったことに対して、頭の中が真っ白になっただけで、今度は冷静にきちんと受け入れてくれた。

そして、なるべく4人の時間を持つように心がけた。

その日の夜。俺は、自室へ行く途中に、虹龍とバッタリ出くわした。
　気持ちを落ち着けたかった俺は、虹龍と一緒に、ベランダの夜風に当たりながら物思いにふけっていたが、何も聞いて来ない事が嬉しくて、つい涙を流してしまった。

　そんな俺を虹龍は、落ち着くまで、優しく背中を擦ってくれていた。

虹　«安心しろ。1人前になったら、必ず日本へ返すから。»
とでも言うように…。
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