王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
互いに互いを睨む。
でも、香月会長を見れば見るほどムカついてくる。
きっとこの学校内で誰よりも顔がいいであろうこいつは、認めざるを得ない顔立ち。
「ここで長々と語るのも嫌なんで、言わせてもらいます」
長ったらしい言葉にするよりも…
「俺、芙羽梨のこと諦めるつもりさらさらないんで」
率直に言った方が伝わる。
「…望むところだよ。それに、奪わせなんかしないし」
自信満々な顔で言われると、ほんと頭にくる。
こんな奴に、芙羽梨を渡したくない。
「随分と余裕そうですね」
「そう見える?これでも結構焦ってるけど」