王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
自慢じゃないが、俺はこの高校に来るまでずっと陸上部で、大会に出場すれば必ずといっていいほど優勝してきた。
足には自信がある。
芙羽梨に俺を男として見てもらうためには、まずこいつ以上の存在を作らなければならないと考えた。
その上での宣戦布告だ。
「へぇ…そうくるんだ。いいの?負けたら奪う隙もなくなるよ?男と男の約束に、二言はない。わかってるよね?」
「はい、もちろん」
「…わかった、受けて立つよ。だけど…僕も本気でいくから」
「俺だって、本気でいきますよ」
『〜〜♩』
そんな言葉を交わした直後、完全下校を告げるチャイムが鳴った。
「それじゃあ、そういうことなんで」
そう言い残して生徒会室を出た。
-絶対に負けない