王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
お願いっ…簡単なものにして…!
心の中でお願いしながらカードをめくる。
そこに書かれていた字を見た瞬間、あの人しか思い浮かばなかった。
それが正解となるかはわからないけど、考える間もなく走り出していて。
「っ…はぁ、はぁっ…詩音先輩っ…!!」
全速力で詩音先輩のところに走ると、他の先輩方がざわめき出す。
すると、詩音先輩は今まで見た中で最も早く私の元へと駆け寄ってきてくれた。