王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
「…あ、相川くん戻ってきたよ」
視線を上げると、そこには疲れきっているかずくんがいた。
「か、かずくん…!お疲れ様…!」
うん、まずはお疲れ様だよね。
その一言は出たものの、そこから先がなかなか言えない。
気持ちを伝えてくれたのに、私は三年生である詩音先輩を応援してしまった。
とてもじゃないけど、今断るなんて出来ないよ…。
「芙羽梨、閉会式終わったらまた話そう。別に、そんな縮こまらなくてもいいから」