王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
「うん…そのつもりだよ。話したいことがあるし…」
「そうか…じゃあ、送ってく必要もないな。約束はしてるのか?」
…あ、そっか。体育祭が終わったあとのことは特に何も決めてないんだっけ…。
かずくんの指摘に今更ながら気づく。
「その顔はしてないな…。三年生の教室まで、一緒に行ってやるよ。どーせ暇だし」
「いいの…?」
「全然いいよ。まだ芙羽梨といたいし」
サラッとそう言ったかずくんは、平然とした顔で歩き出そうとする。
「っか、かずくん…!?」