王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
「何言ってるのかな?自分で言い出した勝負に負けて、それでもなお芙羽梨を諦めないの?未練たらしい男は芙羽梨にふさわしくないよ」
今まで聞いたことのないくらい低い声でかずくんを睨む詩音先輩。
ど、どうしよう……!?
「そんな睨まないでくださいよ。芙羽梨も怖がってますよ?俺はただ、ちょっと意地悪したかっただけなんで。おじゃま虫はさっさと帰ります。じゃあな、芙羽梨」
かずくんはニヤニヤ顔でそうとだけ言い、この場を去っていった。
一件落着…かな?
詩音先輩を見上げると、ポカンと金魚のように口を開けている。