王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
あの海でのことがあってから、詩音先輩との関係を前向きに考えたいと思えた。
あの日があって今があると言っても過言ではないくらい、大きな出来事。
「あれから2ヶ月が経って、色々ありました。詩音先輩の…どんな時でも私のことを考えてくれているところとか、色んな言葉で、方法で気持ちを伝えてくれるところ。何より、自分自身が詩音先輩に好きでいもらえていると感じれるくらい、大事にしてくれているところ。詩音先輩の全部が───大好きなんです」
言い終える頃には、涙が溢れていた。
これは悲しい涙じゃないし、嬉し涙でもない。
…ただ、本当に愛しい気持ちが抑えられなくて、溢れてきたもの。