王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
「も、もしもし…?」
『ごめん、かけるつもりはなかったんだけど…どうしても芙羽梨の声が聞きたくて。おかしいよね、さっきまで話してたばかりなのに』
「っ…!!」
やっぱりこの声が大好き。
畏まって、いつもより大人びた詩音先輩もかっこいいけど…。
こうやって私を呼ぶ優しい声。
心が落ち着いて、自然と笑顔になれるの。
「…も…です…っ」
『ん…?』
「私も…先輩に会いたくなっちゃいました…っ」
『っ…もう、勘弁して。そんなこと言われたら、さらいに行きたくなる』