王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】

そう意識した途端、ばっと先輩から反射的に離れてしまう。



「ん?どうしたの?」



離れたんだけど、その分距離を詰めて来るからもう動けない。



な、なんでまた近づいてくるんですか…っ!



「え、えっと…その、電車の中なので恥ずかしくて…」



とは言えず、笑顔を作って耐える。



「そっか…でも、僕は気にしないけど?」



「〜っ私は気にしますっ…!」



「ふっ…うん、ごめんね。意地悪しすぎた」



詩音先輩の満足気な顔を見たら、どうしても許してしまう。



やっぱり敵わないなと思わされた。

< 355 / 438 >

この作品をシェア

pagetop