王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
誰だろうと見てみると、画面には『詩音先輩』と表示されていた。
もしかして着いたのかな?
「も、もしもし…宮村です…詩音先輩…?」
『おはよう芙羽梨。着いたんだけど支度できた?あ、急がなくていいんだよ?』
電話の向こうで、昨日聞いたばかりの優しい声が返ってきた。
「準備できてるので今向かいます…!」
家の戸締りを確認して玄関へ向かうと、外から車のエンジン音が聞こえていることに気がついた。