好きな人に好きって言われすぎて困っています！

「彩奈たんと帰れるなんて、笹野さんと鳥羽山さんに感謝しなきゃだなー」
「………」

結局、二人に押し切られて神谷と帰ることになってしまった。二人で帰れるのは、嬉しいんだよ？嬉しいんだけど、緊張するー！それに、あのことも聞かなきゃだし………。

「彩奈ちゃん？彩奈ちゃーん」
「え？あ、何？」

いけない、ぼーっとしちゃってた！

「いや？折角俺と二人きりなのに、ぼーっとしてたら勿体ないよって思ってさ」

！？な、なな………！

「何言ってんの！？」

思わず、大声出しちゃった。ってか、普通に大声出したくなるよ！今のセリフめちゃめちゃキュンとしたんですけど！？

「フフッ、かぁわい」

っ………！もう、こいつは人をキュンキュンさせる天才ですか！？これ以上、探られないように話を切り出した。

「ね、ねぇ、神谷。なんであんたって、毎日毎日私に………好き………って、言ってくるの？」

言った！言えたよ！神谷は、いつもの私みたいに動揺してる。………やっぱり、からかってただけだったのかな？いや、きっとそうだと思ってたよ？思ってたけど……。あ、私、心のどこかで、期待してたんだ。からかってただけじゃなくて、神谷も私のこと好きだって。やっぱり、聞かなかったほうが良かったのかな？答えを聞くのが、怖い。

「………」

なんで、なんで何も言ってくれないの？

「はっきり言ってよ」

からかってただけだったら、きっぱり諦めるから………。これ以上、期待させないでよ………！

「………あやー」
「わっ！？」

突然、車が猛スピードで横を通っていったから、バランスを崩して神谷に倒れかかってしまった。

「大丈夫、か？」
「………う、うん」

大丈夫、だけど………。距離が近すぎるよ！それに、なんか神谷の口調変わってるし………。私が、私が神谷を好きになったときみたいな口調だ………。