美術室のユーレイ
自殺した理由



悪霊がいなくなり、辺りは静寂に包まれる。


「……」


「……」


少し気まずい沈黙が流れる。



「ごめん」


最初に沈黙を破ったのは美斗くんだった。


謝られたことに驚いた。


「え!美斗くんはなにも悪くないよ!悪いのは私。ひどいことたくさん言っちゃってごめんなさい」


私は美斗くんに向かって頭を下げた。


「違うんだ!」


美斗くんは大きな声を上げた。


私はゆっくり頭をあげる。


美斗くんは目を伏せていた。


「舞空の言う通りだよ。ずるいよな、俺。舞空に聞かれなかったからって何も言わなくてさ」


「そんなことない!言いたくないことだってあるよ」


「それでも舞空は知りたいんだろ?」


美斗くんは私に真っ直ぐ目を合わせてきた。

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