美術室のユーレイ
私は言葉に詰まる。
知りたくない…なんて言ったら嘘になる。
でも本当のことを言ったら美斗くんをきっと困らせる。
どうしよう…。
「いいよ、正直に言って」
なおも私の目を見つめ続ける。
美斗くんの瞳に嘘はつけなかった。
「…知りたい」
私がそういうと美斗くんはニッコリと笑った。
「いいよ。全部は言えないけど一つだけ教えてあげる」
美斗くんはそう言い、窓の枠に手を置いた。
私も美斗くんの隣に行く。
そして静かに語り出した。