美術室のユーレイ




それから数分間に渡って名前決めの格闘が続き…


「あー!もう!じゃあ、アカリ!あなたすっごく明るいからアカリ!どう!?」


もうこれが最後の切り札。


いろいろな名前を出しても全部却下されてさすがに疲れてきた。



「アカリか…」


ユーレイは考え込んでいる。


これでダメだし食らったらもう諦めよ。




そう思っていると…


ユーレイは私に笑顔を向けた。





「いいよ!アカリ、気に入った!」


「ほんと!?」


「うん!きょうからあたしの名前はアカリだ!」



「やったー名前だー!」なんて言いながらアカリは嬉しそうに飛び回っている。


アカリの喜んでいる顔をみたら疲れなんてどこかに吹っ飛んだ。



「改めてよろしくね!舞空!」


「よろしく!アカリ!」




私に美斗くん以外のユーレイの友だちができた瞬間だった_____。


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