美術室のユーレイ
私は川村くんの全体をまじまじと見る。
浮いている足元。
よく見たら透けて後ろの風景が見えている体。
うそ…うそでしょ…。
「お…お…」
「ん?なんか言った?」
「おばけっーーーーー!!!」
私はやっとのことで理解し、震える体をどうにかして立たせ、ドアの方へ一目散に走り出した。
「遅いよその反応」
川村くんはクスクスと笑っている。
ドアに向かう途中に川村くんの体をすり抜けていったけど、もうそれどころじゃない。
はやく出ないと…!