美術室のユーレイ
「そういえば舞空が悪霊に攻撃したんだって?」
部室に行く途中、美斗くんが驚きながら話しかけてきた。
「そう。大旗を持ってオリャって刺した」
「すごいじゃん!今までだったら震えて怯えていたのに」
「なんかどうにかしなきゃって思ったの。あんなの攻撃のうちに入らなかったと思うけど」
「それでもすごいよ。でもあんまり無理するなよ?俺なんかは死んでるから大丈夫だけど、舞空はまだ生きてるからね」
「うん…」
「でも、最後には俺を頼ってくれてありがとう」
そう言って美斗くんは笑った。
胸がキュッと苦しくなる。
「こちらこそ、助けてくれてありがとう」
私はこの笑顔が大好きなんだと思い知らされた____。