美術室のユーレイ


そう思っているとアカリが瞳を輝かせた。



「ねぇねぇ、あの後どうなったんだ?告ったのか?」


「え!ま、まさか!告ってないよ!」


「えーつまらんのー」


そう言うアカリの顔は本当につまんなそう。



ひ、他人事だと思いやがって。


こっちは告白はおろか一緒にいるだけでもドッキドキなのに。


そんな私が告白なんてできるわけないでしょ。



「じゃあいつ告るんだー?」


「こ、告らないよ!」


「えー」


アカリは不服そうな顔をしたけど、


「ま、生きている舞空にはまだ未来があるからな。ゆっくり決めなよ。あたしは応援するからさ」


そう言うとニッコリと笑った。


「アカリ!」


私は思わずアカリに抱きついた。


ユーレイだけどアカリと友だちになれてよかった。


「なに?どしたんだ?甘えたくなったのか?」


「そんなところ!」


「変な舞空だなー」


そう言いながらも私の頭をポンポンとしてくれた。




アカリはずっと、私の味方でいてくれる…よね。


ずっと一緒にいれるよね…。


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