美術室のユーレイ
「嘘だけどね」
「…は?」
「全部嘘だけどね」
「は!?」
美斗くんはまたびっくりした顔をした。
…なんかおもしろいな。
「本当は仲良い男子も、男子の友だちもいませーん」
どうだ、見たか!
私のことを友だちが少ないと決めつけた失礼ユーレイめ!
無駄に誇って見たけど…
…あれ。
なんか…様子がおかしい?
美斗くんは片方の眉をピクピクと動かしている。
「よくも…」
「え?」
「よくも俺を騙しやがったな!」