美術室のユーレイ




そう言うと私のところまで一直線に向かってきた。


口は笑ってるけど目は笑ってない。



「ちょっとまって、まだ絵が…」


私の言葉は聞かず、ズンズンと私に迫ってくる。


迫ってくる分後ずさる私。


なんかよくわからないけどすっごい怒ってる様子。



「いや…あの、騙すつもりはなかったんだよ?ちょっと、見栄を張りたくてっていうか…」


「見栄?」


美斗くんはますます眉間のシワを濃くする。



もうなにを言っても火に油。


私ごときが美斗くんを弁解しようとすること自体間違っている。

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