美術室のユーレイ
デート
それからしばらくたったある日の放課後。
「美斗くん!デートしよう!」
「は?」
部室の扉を開けた瞬間叫んだ私。
まだ状況を飲み込めていない美斗くんは私の言葉より、まず突然私が現れたことに驚いている。
「き、急に現れるな。びっくりするだろ」
美斗くんがなんか言っているけど
「美斗くん、デート!」
もう私の頭にはそれしかない。
今の私はテンションMAX!
「な、なに?デートって」
美斗くんの頭にはハテナマークがいくつも浮いている。
「ふふふ、よくぞ聞いてくれました」
私は あるもの を「じゃーーん!」高々と掲げた。
でも美斗くんの頭のハテナは消えない。
「なにそれ…紙?」
「紙は紙でもただの紙ではございません!これはチケットです!それも遊園地の!」
私の高々と上げた手に握られているのは、遊園地のペアチケット。
「なんでそんなもん持ってるの?」
「ふふふ…それはね…」