美術室のユーレイ



「それにここ」


結杏は私が描いた美斗くんの袖の辺りを指さす。



「ここのブレザーの袖に黄色い跡がついている人なんて美斗先輩以外はいないからね」


たしかにそうだ。


頬ずえをしているスケッチだから顔はよく見えなくても、そこで区別がつくのか。





「にしても、美斗先輩高校を卒業しているはずなのに制服で学校に来たんだね?なにしに?」



結杏の質問に私は驚いた。



え…結杏、知らないの?


















美斗くんはもうこの世にいないんだよ…?









言うべきか言わないべきか迷ったけれど、ここは正直に言うことにした。















「結杏。美斗くんはもう死んでるよ…?」



私は驚きを隠せないまま呟いた。









すると結杏は私よりさらに大きく驚いた顔をした。












「…何言ってんの舞空ちゃん


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