美術室のユーレイ



どうしたいも、こうしたいもない。




「わ、私はただ、真実を言ってほしいだけで…」




私がそう言うと彼は鼻で笑った。




「なんで?まさか興味本位?笑える」




「ッ……」





あまりにもひどい言い方に限界がきた。




私の目からは今まで堪えてきた涙が溢れた。






どうしちゃったの……。



こんな彼……知らない……。






泣いている私を見ても彼は顔色ひとつ変えない。



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