美術室のユーレイ




なにも言えなくなってしまった私に彼はトドメを刺した。









「お前に俺のことを知る権利なんてないんだよ」









彼はこれまで以上に冷めた顔をしている。




悪霊を倒す時のほうがまだ優しいかもしれない。





彼は私を拒絶した。







その突き放すような言い方で私にはもう十分だった。








権利ってなに…?




意味わかんない!








この場にいたくなくなり、私は彼を見ることもなく足早に部室を出ていった。





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