美術室のユーレイ




「…私のせいだ」



「舞空?」



「私が…あの時絵を断っていれば」



「舞空、それは違う」



アカリが私の肩に手を置いた。



「私が叶多くんと友だちになっていなければ、こんな…小学生のうちに…」



死ぬことなんてなかったのに…!










パンッ!!




乾いた音が辺りに響き渡った。



少し遅れて頬に痛みを感じる。



アカリが私の頬に平手打ちをしたのだ。




「ばか舞空!目を覚ましてよ!」



アカリは大声で怒鳴ったかと思うとすぐにその勢いは消失して、いつものアカリに戻った。



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