美術室のユーレイ





「…過去を変えるということは、それなりの代償がつくということだよ」



「いい!覚悟はできてる」



私の強い意思が通じたのか、



アカリは手のひらを上に向けた。



するとポッと突然なにかが出てきた。



それはアンティーク調の小さな懐中時計だった。



それがアカリの手の上で浮いている。



「それは?」



「懐中時計。でもただの懐中時計じゃない。過去を変えた時だけに動く」



「過去を変えたとき?」



「そう。この懐中時計を持っていれば4回まで過去を変える発言や行動ができる。でもこれだけは覚えておいて…」



アカリが真剣な目で見つめてくる。



異様な雰囲気が漂う。



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