美術室のユーレイ



そう言うアカリの目にも涙が溜まっていた。




「アカリ…」



私は思わずアカリに抱きついた。



アカリも優しく抱き締め返してくれる。






「私…アカリと出会えてよかったよ…一緒にいて楽しかった」



涙が頬をつたい、ポタリポタリと落ちていく。



「それはあたしも一緒だ。『アカリ』っていう名前をつけてくれたのは舞空が初めてだった。ありがとう」





私たちは泣きながらしばらく抱きしめ合っていた。


< 223 / 267 >

この作品をシェア

pagetop