美術室のユーレイ
動いた方向を見ると、白い玉が光りながらゆらゆらと動いていた。
「ひっ…!」
口に手を当て悲鳴をグッと堪える。
こんな真夜中に叫んでしまうと迷惑だ。
にしてもあれなに!?
ヒトダマ…?オーブ…?
ブルブルと震えている私の前を通り、ゆらゆらと学校の裏口の方向へと向かっている。
と思ったら突然動きを止めた。
「な、なに?」
するとまた私の方へ来て、今度は私の前で動きを止めた。
「…ついてこいってこと?」
私がそう言うとまた裏口の方へ動き出した。
やっぱりついてこいっていうことらしい。
もしかしたら学校の中に入れるように案内してくれているのかも!
怖い気持ちをなんとか抑え込み、私は恐る恐る白い玉についていくことにした。