美術室のユーレイ
「…わかったよ。ま、絵を描くのは舞空だしね。理由はわからないけどそこまで言うなら校庭で描こ」
叶多くんはそう言ってくれた。
「ありがとう!」
私は安堵した。
やった…!
これで叶多くんを助けることができた!
叶多くんは彼岸じゃなくて、此岸の人間として生きていけるんだ!
よかった……ほんとうによかった!
叶多くんは教室を出て、校庭へと向かう。
私も教室を出て、校庭へ向かおうとした。
その時
カチッ
5回目の針が…鳴った…。