美術室のユーレイ
エピローグ
「舞空ーここでいい?」
「うん!いい感じーその体勢から動かないでね」
「ほーい」
叶多くんは柵に手をかけ、景色を眺める。
私はスケッチブックを開き、ペンを取る。
今は放課後。
そして私たちは学校の屋上にきていた。
叶多くんは私と同じ高校1年生で、同じクラス。
クラスのみんなは元から叶多くんが存在していたかのように接している。
叶多くんと同じ授業を受けている。
そのことに私だけがちょっと不思議な気持ちになっているけど、すごく嬉しい。
そして叶多くんはなんと今、私と同じ美術部の部員!
だから学校生活だけではなく、放課後も一緒。