美術室のユーレイ



下書きが終わり、やがて最後の色を塗り終わる。




「……はい、完成!」


「お、できた?」



絵を描き終わった私の元に叶多くんが駆けつける。



「…どうかな?」



恐る恐る絵を見せる。



叶多くんはじっくり絵を眺め、そして



「すごい!やっぱり舞空の描く絵、俺好きだな」



そう言って柔らかく笑う。



その笑顔を見れただけでも私の心は満たされる。

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