美術室のユーレイ
「結杏!!」
「ま、舞空…ちゃん?」
教室の隅で涙を流し、震えている結杏の姿があった。
やっぱりあの悲鳴は結杏のものだった。
結杏は長いボサボサの黒髪に白いワンピースのような服を着た、腰は折れ曲がり、爪が刃物のように長い女に迫られていた。
明らかにこの世のものではない、なにか。
悪霊…?
その時結杏が倒れるように座り込んだ。
先ほどまで意識はあったものの、今は下を向き動かなくなってしまっている。
結杏が!結杏が大変!