美術室のユーレイ



返ってくることがない独り言のはずなのに返事が来た。


「だ、だれ!?どこ!?」


ドアの方を見ても辺りを見回しても誰もいない。


気のせい…か。



……。




…じゃあ、あれはなに?



気のせいって言い聞かせているのに、目の前に白い煙のようなものがクルクルと渦を巻いているから、言い聞かせも通じない。


か、怪奇現象?


う、うそでしょ…。



体の震えが止まらない。


まるでなにかに縛られているかのようにそこから動けない。


怖いのに目を逸らせられない。



…なに?この感覚。

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