美術室のユーレイ
身勝手な喧嘩
美斗くんと出会って2週間がたった。
私はいつも通り部室で絵を描いている。
もちろん隣には美斗くんもいる。
「うーん…ここの色どうしよう」
ただいま空の色に苦戦中。
作っても作っても納得いく色が出ない。
どうしよう。
…あっ!そうだ!
私の隣にはコンクールで賞を取った彼がいるじゃん!
美斗くんに聞けば1発で求めている色が出せるはず!
「ねぇねぇ美斗くん」
「んー?」
美斗くんはボーっと窓の外を眺めていた。
「ここの空の色、なんかこう…もっと透明感を出したいの。どうしたらいいと思う?」
そう言うと私の絵をまじまじと見てきた。
なんか絵を採点されているみたいでちょっと恥ずかしい。