美術室のユーレイ
という訳で…
「美斗くん、もう少し左向いて」
「はい、こう?」
「そうそう、いい感じ。その体勢から動かないでね」
「ほーい」
私は椅子に座り、机に頬ずえつきながら窓の外を眺める美斗くんを描くことに。
人物描くのって久しぶり。
…って美斗くんはユーレイだっけ。
ユーレイを描くのは初めてだな。
まさかそんな日が来るなんてね。
上手く描けるかな不安だな。
まずは軽く下書き、スケッチブックに鉛筆を走らせる。