美術室のユーレイ
白い煙は徐々に薄まっていき、渦の中からソレは姿を現した。
「やあ、こんにちは」
「ぅわ…あ…」
声らしからぬ声が出た。
同時に腰を抜かした。
いつの間にか体は自由を取り戻していた。
そして現れたのは……男の人。
背がスラッと高くて私の学校の制服を着ている。
ブレザーの袖には黄色い絵の具の跡がついている。
なかなかのイケメン。
…って、えっ、人?
ヒューマン?
なぁーんだ人かぁ…。
……っていやいやいや!
人は煙の中から出てこないから!
マジシャン?なんなのこの人!