美術室のユーレイ
少し落ち着いてきて辺りを見回すと、ホコリっぽいところにいた。
掲示物なんて一切なくて、壁も床も天井も少し古くさい。
そっかここ、旧校舎か。
わけも分からず走って居たらこんなところまで来ちゃってたんだ。
私が入学した時にはもうすでに新校舎だったから、旧校舎には初めて立ち寄る。
私はしばらくとぼとぼと歩いた。
美斗くんに謝らないと…。
さっきは興奮して相手の気持ちも考えずに言いたいこと全部言っちゃったけど、よく考えたら美斗くんだって言いたくないことぐらいあるよね。
友だちだからってそんなすべてのこと、なんでも言い合えるわけじゃない。
それに美斗くんのことは深入りしない方がいいって気づいてたじゃん。
わかってた…はずなんだけどな。