美術室のユーレイ



…いなくなった?


そう思い恐る恐る目を開けると…




っ!?





そこには





ポニーテールにつぶらな瞳、赤いワンピースを着た小学4年生くらいの女の子が立っていた。


「嫌!こないで!」


私は必死に身構える。


…。



……。




…あれ。


何も起こらない。


女の子の方を見ると不思議そうにキョトンとしていた。



もしかして…悪霊じゃない?


普通にこの校舎に迷い込んじゃっただけとか?


「ねぇ、お姉さん」


女の子はそう言い、私に近付いてきた。


「な、なに?」


悪霊なのか悪霊じゃないのかわからない女の子の前で私はたじろいだ。


でも今までの悪霊とは違い、落ち着いている。


襲ってくる素振りも見せない。



やっぱりこの子は普通の女の子…?


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