美術室のユーレイ
そんなことを考えている間に女の子は私の目の前に来た。
と思ったら
「うぇーん」
突然泣き出した。
「え、え?ちょっと、どうしたの?」
悪霊かと疑っていたことなんて忘れ、女の子に寄り添った。
女の子の目からはとめどなく涙が溢れている。
ど、どうしよう。
小さい子の慰め方なんて知らないよ。
「どこか、痛い?」
私がそう聞くと、女の子は首を横に振った。
さらに慌てる私。
どうしたらいいんだろ…。
すると女の子は小さく口を開けた。